「活動報告」

さあ、目を開けて

Taking it easy 気楽に行こうよ

教室に入る時、何か指導されている時、必ず目を閉じているある男の子がいます。

彼は過去の教育の中で、弱者と呼ばれ、こんな事も出来ないのかと罵られ、深い傷を負っていました。

そして、見つけたのが「目を閉じる」「耳を塞ぐ」という方法でした。

そんな彼がドラム演奏という表現方法を見つけ出し、ドラムに座ると真っ直ぐに私の目を見てくれます。

彼の瞳は言葉では言いようもないくらい、綺麗な瞳です。

その瞳の奥に、哀しみ、怒り、嘆き、憎しみ…そんな感情が蓋をされている。

だけど、ドラムを演奏する時に、それらが自信や誇りに変わる気がするのです。

見たくないもの聞きたくないものは、彼だけではなく、人間誰しもあるものだと。

だけど、少しの勇気と手助けが得られればそれが強さに変わること。

気楽に行こうよ、と言えるようになること。

そんなことを音楽を通じて伝えたいと、彼とのセッションの中で感じています。

MT 芳村

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