「活動報告」

歴史から振り返るわたしのヤングケアラー体験

 

「違和感を大切に」
「非言語優位」
「相手を傷つけないジョークで楽しく」

1時間と少し
整理しながら伝えられる情報で最も心に残った3つの言葉です。

1カ月という短い時間の中で
キノコにじいろクラブを利用する皆さんとかかわってくれた
やぶうちゅうさん。

彼女の体験をもとに
・ヤングケアラーとは何か
・どんな支援を必要としていて
・どんなことに困っているのか

なんとなく日常で耳にすることが増えた「ヤングケアラー」という言葉が
独り歩きしてしまっている気がする、という彼女が
改めてその言葉をかみ砕いて表現してくれました。

検索すればいくらでも出てくる情報からの定義に加え
「ヤングケアラーは『親の人生をフォローしている』ひと」と表現。
更に彼女は
「わたしは『家族の環境コーディネーター』だった」とリフレーミング。

彼女は
話しにくい今までのことを事実を淡々と伝えてくれ、
乗り越えてリフレーミングして自分の人生に活かしています。

カラフルな個性を持つスタッフたちも
ひとつ、ふたつ、「私もそうだった」と自らを振り返り思うところはあったかもしれません。
けれど
それを前向きにリフレーミングしたり
事実のみを並べられる、というところまで整理できるメンバーはいるでしょうか。
引っかかったキーワードを拾い、メモを取っているけれどそれでさえ私は感情がわいてきてしまいます…!

個性も様々なスタッフはこれまでの仕事も様々。
その立場や業務内容の違いから、もちろん出てくる質問や感想も色とりどり。
冒頭の「違和感を大切に」についての感想が印象深いので紹介させてください。

「当人は困り感に気づいておらず、気づいていても支援につながることがなかなか難しい家庭の特徴は
新学期に書類をたくさん書いて提出するタイミングで顕著に出たりすることを思い出していました…」
というような内容だったと思います。
教育現場にいたスタッフの一言です。

社会に出て教育とは違う場所で働いてきた私には思いつかなかったことだけれど
自分の子供の頃、クラスメイトだった、ちょっと変わった印象の子の家庭を思い出し、
「確かに…」と
支援が必要かもしれない可能性についての違和感について考えることきっかけになった。

受け身で体験談を聞いておしまい、という場ではなく
講師から受け取るもののほかに
スタッフ同士の感想にも触発されるセミナーって貴重な場だと思う。
講師による生のリアルな声+日々の実践を重ねるスタッフの言葉が新たな視点を生んでくれる時間でした。

よくしゃべる割に人見知り、様子見をしてしまう私にも
スッとなじんでくれたことを不思議に思っていたけれど
この体験と乗り越えてリフレーミングする強さの賜物だと思いました。

うちゅうさんは
また秋に来島してくれる予定ということで
スッと自然と距離が近くなる、
ことばだけでは見えてこないものでコミュニケーションが取れるスタッフと
また会えることが楽しみです。

セミナーの終わりに講師が残してくれたのは
【『親』から学んで、知り合い、こどもみたいに遊ぶ支援】という言葉。

スタッフがそれぞれ支援に組み込んでくれるので楽しみにしていて下さいね!

article written by Tomoko Hasegawa

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